第7話 品

私は、「品がある」という言葉が好きです。
高価な素材を使えば、品が生まれるわけではありません。
派手な装飾や、流行を取り入れれば生まれるものでもありません。
私が考える品とは、小さな積み重ねの中で自然と現れるものです。
一つひとつの線に理由があること。
違和感を見逃さないこと。
納まりが良く、バランスが整っていること。
そして、本当に納得できるまで考え続けること。
そうした積み重ねが、自然と品として表れるのだと思っています。
革製品は、人が一つひとつ作るものです。
作り手が何を考え、どれだけ向き合ってきたのか。
その姿勢は、完成した商品にも自然と宿るものだと思っています。
だから私は、品を飾ろうとは考えません。
道理にかなったものづくりを積み重ねた先に、自然と品は生まれるのだと思っています。
私は、そう考えています。

