芸術と質素。

Hasという名前には、ものづくりに対する考え方が込められています。
「HIDA arts & simplicity」。
その頭文字から生まれたのが、Hasです。
artsは、芸術。simplicityは、質素。
一見すると、相反するようにも思える二つの言葉。
けれどHasにとって、「芸術」と「質素」は離れたものではありません。
華美に飾るのではなく、素材そのものの表情を見つめること。必要以上に手を加えず、そのものが持つ美しさを引き出すこと。
そこには、日本で古くから大切にされてきた「侘び寂び」にも通じる感覚があります。
新しく、整ったものだけを美しいとするのではなく、時間による変化や不完全さ、使い込まれたものの佇まいにも美しさを見出す。
Hasでは、そんな侘び寂びの感覚を「芸術と質素」という言葉で捉えています。
革もまた、均一ではありません。
一枚一枚に傷やシワ、色の濃淡があり、使うほどに表情を変えていきます。
それらを隠すのではなく、素材が持つ個性として受け入れ、ものづくりへと落とし込んでいく。
古いものや民藝に惹かれることも、革という素材を選ぶことも、Hasにとっては同じところにつながっています。
美しさは、飾ることで生まれるとは限らない。
削ぎ落とした先に残るものにこそ、そのものらしさが宿ることがあります。
「芸術と質素。」
Hasという短い名前には、そんなものづくりの原点が込められています。

