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東京・立石。

ここに、STUDIUMのものづくりの起点となる工房があります。

完成した財布だけを見れば、その姿はシンプルです。

けれど、その小さな革製品がひとつの形になるまでには、数えきれないほどの判断があります。

革の種類を選ぶ。

厚みを決める。

切る。

縫う。

金具を合わせる。

試作品をつくる。

そして、自分たちで使ってみる。

STUDIUMの製品は、東京・立石にある工房で、企画・設計・試作・改良を繰り返しながら生まれています。

形をつくる前に、動きを考える。

財布なら、ただカードが入ればいいわけではありません。

どの向きなら取り出しやすいのか。

指は自然に入るのか。

小銭は見つけやすいのか。

紙幣を出すために、余計な持ち替えが必要にならないか。

ポケットへ戻すとき、引っ掛からないか。

毎日何度も繰り返す動作だからこそ、ほんのわずかな違いが使い心地を左右します。

STUDIUMが考えているのは、革製品そのものだけではありません。

それを使う「人の動き」です。

1mmの違いを、見過ごさない。

革は、均一な工業素材ではありません。

種類によって硬さも違えば、厚みや表情も異なります。

その素材を、どこまで薄くするのか。

どこを折るのか。

どの位置を縫うのか。

糸やミシンのテンションをどう合わせるのか。

立石工房では、素材と向き合いながら、一つひとつの工程を確かめていきます。

わずかな違いが、開き方や手触り、耐久性、そして使ったときの心地よさにつながるからです。

完成ではなく、試して、また戻る。

試作品ができたら、それで終わりではありません。

実際に使う。

開いてみる。

入れてみる。

持ち歩いてみる。

そこに小さな違和感があれば、もう一度考える。

STUDIUMの特徴的な構造は、デザインのためだけに生まれたものではありません。

使う人の動作を観察し、試作と改良を繰り返した先に残った「理由のある形」です。

革とアイデアが、製品へ変わる場所。

工房には、革があります。

糸があります。

ミシンがあります。

工具があります。

けれど、それだけではSTUDIUMの製品にはなりません。

「もっと使いやすくできないか。」

その問いが加わって、初めてものづくりが始まります。

今日も立石では、革を触り、試し、考え、またつくる。

まだ名前のないアイデアが、いつか誰かの毎日に欠かせない道具へ変わっていく。

STUDIUMの革製品は、そんな場所から生まれています。