革について|第3話

前回はイギリス、ドイツの革について、僕なりのイメージを書きました。
今回はその続きです。
アメリカ
アメリカでは西部開拓や牧畜の発展とともに、馬具やブーツ、鞍などに使われる革の需要が高まり、皮革産業も発展していきました。
その後、靴や軍用品などの需要も加わり、アメリカらしい実用的で丈夫な革文化が育っていったのだと思います。
そして、アメリカの革といえば、やっぱりホーウィンでしょうか。
シェルコードバンやクロムエクセルが人気で、僕もたまに使っています。
どちらも非常にアメリカらしい、カジュアルな雰囲気を持った素材だと思います。
今流行りのバイカー系のブーツや財布なんかには、まさにピッタリ。
フランスの革とは、かなり対照的な印象です。
エレガントというより、もっとラフで無骨。
でも、そこがアメリカの革の魅力だと思います。
インド
インドにはもともと革を鞣す技術がありましたが、
イギリスの植民地だった歴史もあり、イギリス軍向けのブーツや鞍などの需要を背景に、近代的な皮革産業が発展していったそうです。
その後、インドは世界有数の革の生産国になりました。
そのせいなのか、僕が扱ってきた革には、どこかイギリスに近いような色出しのものもありました。
よく使っていたのが、小判のバッファローカーフ。
傷も少なく綺麗で、革小物や靴、裏貼りなどには非常に使いやすい素材だと思います。
日本
日本では古くから皮革が利用されていて、江戸時代以前から革を使った武具や履物などが作られていました。
明治時代になると、近代化や軍需などを背景に西洋式の製革技術が導入され、日本でも近代的な皮革産業が発展していきました。
ただ、僕自身、これまで仕事で輸入革ばかり扱ってきたので、正直なところ、日本の革についてはあまり詳しくありません。
日本にも、いくつか有名な革の産地があり、もちろん有名なタンナーもあります。
また、日本には昔から伝わる白鞣しや、黒桟革などもあります。
そういった日本ならではの特殊な素材は、いつか使ってみたいなぁと思っています。
こうして改めて書いてみると、革って本当に面白い素材です。
同じ「革」でも、国や地域によって雰囲気が違う。
もちろん、タンナーや仕上げによっても全然違いますし、「この国だからこう」というほど単純なものでもありません。
それでも、長年いろいろな革を見ていると、「なんとなくこの国っぽいな」と感じる瞬間があります。
他にも革の産地はたくさんありますが、僕がこれまで仕事として実際に扱ってきたのは、今回紹介したあたりです。
また、何かあれば書いてみます。

