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今回は、11DROPSの名刺入れがどのような考え方で製作されているのかをお伝えしたいと思います。

ビジネスの場において、名刺入れは初対面の方とご挨拶する際、服装と同じように自分の第一印象を左右する大切な要素となります。まだお互いをよく知らない状態では視覚からの情報が大きいため、ある意味では仕方のないことかも知れません。
清潔感はあるか、誠実そうか、信頼できそうか……初めて顔を合わせる時はとてもドキドキしますよね。私自身もまったく同じで、いまだに緊張してしまいます。
そんな場面で使う名刺入れには、見た目の美しさはもちろんのこと、スムーズな所作を支える構造や十分な収納枚数といった実用性が求められます。製作する側からすると、思いのほかハードルの高い設計が必要とされるアイテムです。
 

自分自身、これまで様々な名刺入れを使ってきました。
その時々の立場で使うものを変えてきましたが、同時にちょっとしたストレスを感じる場面もありました。
「コンパクトなものを選ぶと枚数が足りない」「大容量のものを選ぶとサイズが大きくてかさばる」「目上の方と同席する際に少し悪目立ちしてしまう」「鞄の中で勝手に開いて名刺が傷んでしまう」「角度によっては衝撃に弱い」といったことです。
日々のちょっとしたモヤモヤではありますが、もし11DROPSで名刺入れを作るのなら、こうした使い手の困りごとに寄り添い、どんな場面でもスマートに使えるものを作りたいという想いから開発をスタートさせました。
とは言え、営業職などの外回りが多い方と内勤の方とでは、名刺の使用枚数も名刺交換をする頻度も大きく異なります。そのため今回は異なる2つのタイプを企画し、まずはたっぷりと収納できるモデルから開発を進めることにしました。
 
 
使い心地の良さを追求する中で、最初に頭に浮かんだのは「スマートでありながら大容量」という、一見矛盾するような理想でした。そんなことができるのだろうかと、あれこれと頭を悩ませたのが名刺入れ全体の構造で、案の定、半年くらいは上手く行きませんでした。
試作を繰り返し、そうしてようやく辿り着いたのが、独特なバネ構造を持つ「通しマチ」でした。マチ部分のパーツは一見スッキリとしていますが、折り畳まれた革を伸ばすと、実はかなりの用尺を取っているのがポイントです。
収納枚数に合わせてフレキシブルに厚みが変化する仕組みを取り入れることで、名刺が少ない時はスリムに収まり、増えた時でもスクエアのシルエットをしっかりと保てる設計に取り組みました。
以前使っていたマチ付きの名刺入れは、枚数を増やすと丸々と太って不格好なフォルムになってしまっていたため、最大限収納しても美しいシルエットをキープできるようにしたかったからです。
また、鞄の中で開いてしまう事故を防ぐため、本体をマグネット開閉式にして、沢山入れてもフラップが浮かないよう、またズレないように安定感を確保させました。
内装はスムーズの牛革で総革張りにして名刺の滑りを良くし、外回りの方が頻繁かつ無造作に使用しても十分耐えられるよう、フラップは厚みを持たせて強度を高めました。
 

「スマートでありながら最大70枚程度を収納可能」「スマートなサイズ感」「悪目立ちしないデザイン」「スムーズな出し入れ」「鞄の中で勝手に開かない」「フラップがズレない」「頑丈な作り」等々...、一つひとつの課題を詰めていきながら、少しずつ形にしていきました。

必要な時だけ収納部が拡張し、枚数が減れば元の薄さに戻るため、いつでも無駄のないスッキリとした姿でお使いいただけます。
内側の機能性から外観の美しさまで、使う方の所作を静かに引き立てるアイテムに仕上がったと感じています。

ビジネスのあらゆるシーンで、永く寄り添う相棒としてお役立ていただければ幸いです。